医師とアスペルガー症候群

指導医講習会という、研修医に教える指導医講習会に行くと、アスペルガー症候群や新型うつの医師や医療職の中にどんどん増えてきているという事実を知らされます。

 

その方たちの指導方法についての講義がかなりの時間取られています。

 

アスペルガー症候群の場合、集中力と能力は非常に高い一方で、相手の気持ちを察したり言葉の裏の感情を読み取ったりすることが不得手です。そのため、研究や画像診断などの能力や学問的な知識の高さを生かした科に勧めると良い、と指導されます。

 

 

では、なぜ医師にアスペルガー症候群が多いのかと、前向きな対策について考えてみたいと思います(指導医講習会で進路についてこのようにアドバイスすると良いとされるケースもありますが、あくまで一意見なので、気に障る方はそっと閉じてください)

 

 

 

なぜ医師にアスペルガー症候群が多いのか

 

医師にアスペルガー症候群が増えているのは、2つの理由があります。

 

1つは、医師になるための試験はペーパー試験(筆記試験)の成績がほとんどであることが理由です。

 

アスペルガー症候群の方は集中力があり、理系の問題などでは類まれな成績になることがあり、試験科目的にも、筆記試験という制度自体にも相性が良いです。そして、学生時代は空気が読めなくても、大きなトラブルにはなりません。というのは、空気が読めなくても誰にも実害はないからです。

 

ただ、研修医になって、患者さんと接することになると、アスペルガー症候群のデメリットが出てきます。患者さんが婉曲的に表現したことや、信頼関係ができるまで内緒にしている話などを忖度できないで言葉の額面通り受け取ると、トラブルになることがあります。上司に言われたことも、額面通り受け取るので、祖語が生じることがあります。

 

そのため、指導医講習会では「額面通り受け取っていく性格を理解して、直接表現しなさい」という指導が入る場合があります。

 

このように、学生時代にはアスペルガー症候群であることがあまり顕在化しないので、勉強ができる人は医師になりやすいという勉強面での理由があります。

 

 

 

 

もう1つは、親が医学部に入れるケースです。

 

日本の場合、医師は資格業で、一度免許を取ると、その免許は一生使えます。そして、医師の仕事には、対面で患者さんと相談する以外にも、研究職や、献血バイトなどのコミュニケーションが少なくて済むものもあり、かつ高給です。

 

例えば、献血のバイトは1回5万円以上もらえるのですが、するのはマニュアルに従って献血の可否を決めるだけです。献血中に急に容体が悪くなり、対応することになっても、病態に対する対応だけなので、何かを忖度する必要はほとんどありません。

 

一方で、同じくらいの給料を、一般の企業で得るためには、高いコミュニケショーン能力が必要だろう、と考え、資格業になるよう親が勧めるケースが増えているのです。

 

一度とれば一生使えるような資格で、一番つぶしが効く資格として医師が選ばれています。

 

 

 

 

アスペルガー症候群の人に向いている科

 

アスペルガー症候群の人は、集中力が高く、自分の興味を持った分野を突き詰める天才的な人も多く居ます。

 

一方で、患者ー医師関係のような、いろいろな思惑が交差する仕事は向いていません。(患者さんにもいろいろなタイプが居て、良い人も居れば中には攻撃的な方もいます)

 

現在の日本の医療は、患者さんの感情や生活背景、患者さんの周りの人間関係などが、病気の診断方針、治療方針を考えるうえで非常に大きいです。

 

例えば、来週にどうしても外せない用事が入っている人が、突然あと2週間待ってください、理由は今は言えませんと言われても忖度できないと、話が進みません。

 

与えられた情報で保険のルールに従って分類すれば良いという仕事ではない以上、向き不向きがあります。コミュニケーションが苦手な人は、外来に向いていません。

 

ただ、能力を活かす仕事をすれば、大成功することもあります。一つのことに集中して取り組め、成果を〇×で評価できるような仕組みの仕事は非常に力を発揮します。そのため、その能力を活かせるような、研究職、画像診断の分野が向いています。

 

または、献血の仕事などを定職として、投資家として企業分析をして株購入をしたりすることは、向いています。

 

 

周りの医師を見ても、本当にどうみてもアスペルガー症候群にしか見えない人でも、結婚して仕事をしていますから、適正さえ選べばOKなんだなと思わされるので書いてみました。

 

もし、ご両親で子供をそうしたいと思ったら、本人の希望を聞きつつも、最後の科決めまで忖度してみるとよいかもしれません。